2024年4月5日金曜日

インド遠征



お久しぶりです。釣友会4年の禾です。

春休みにインドに釣りに行ってきたので、その様子を簡単にお伝えします。




【準備編】

初めての海外遠征なので、何が必要なのかわからず適当に準備しました。特筆すべきアイテムはビザ、パスポート、コンセントのアダプターぐらいでしょうか。

やはり日本に比べたら治安は悪そうなので、長いロッドを片手に歩き回るのは避けたい...お世話になっているモンスターキスというメーカーのパックロッドを借りて行きました。


ルアーもDさんに事前におすすめされたスピナべ、ペンシルなどを用意しましたが...

やはりバス用のルアーは強度が足りず全く通用せず。今後の遠征では現地でルアーを揃えようかなと思います。

今回は事前にSNSで繋がっていたインド人の方(以降Dさん)にいろいろとお世話になるので、お土産を色々用意したり。Dさんの娘さんがナルト好きらしいので関連グッズを用意しました。

お土産用の日本製のルアー
ナルトはワールドワイド


色々工夫して、なんとか登山用リュックと小さめなスーツケースにすべて収めました。

ロッドはリュックの中

【移動編】

金欠なので直行便は避け、マレーシア経由でインド南部のバンガロールに向かいます。


クアラルンプール空港で夕飯を食べ、

安い。そして北極ラーメンなみに辛い。
いざインドへ。



マレーシア行きの飛行機には日本人がたくさんいましたが、ここからは僕以外ほとんどインド人でした。


バンガロール着。



着いたのが24:00で、夜間の移動は危険ということで空港内で一晩過ごす予定でしたが...
空港内に休憩スペースが無く追い出されました(笑)

仕方なく空港の外のベンチで一夜明かすことに。

ぼーっとしてたら何やら日本人っぽい見た目の若者たちに囲まれました。出身地を聞いてみるとインド東部(バングラデッシュの上あたり)にあるナガランド州出身の大学生たちでした。インド国内にもモンゴロイド系の人々が主体の州もあるんですね。


1時間ほどおしゃべりした後に彼らは帰っていきました。

その後寝れないので無限にフック交換やFGノット結びをしながら時間を潰し、何とか朝になりました。

市内に移動し、両替を完了したのちにバスでDさんの元に向かいます。

ガンジーの像。道の名前、公園の名前など至るとこにガンジーの名前が。

インドなら公用語が英語なので、英語さえ喋れればなんとでもなると思ってましたが、バスの運転手とかは全然英語通じなかったので色々大変でした。

何とかDさんの経営する釣具屋までたどり着き、合流できました。

Dさん。めっちゃかっこいい。

Dosaというレモン風味の料理をおごっていただきました。とても美味しかったです。



その後Dさんの釣具屋にてタックルを整理し、ここで僕が持参したルアーが全く使い物にならないことが判明😢

貫通ワイヤーと4Xフックが乗るのが前提みたいで、さらに一日に10個ぐらいルアーをロストする環境ということで大量に現地のルアーを購入。そういう事情もあり、日本製ルアーは値段が高くて弱いので全く売れないんだとか。

聞いたことないメーカーだらけ

翌日からいよいよ出発。楽しみです。


【実釣編】

Dさんの車に乗って、バンガロールが属するカルナータカ州の北側にあるアーンドラ・プラデーシュ州に移動。だいたい6時間ぐらい掛かります。

Dさんは日本の文化も大好きで、車内では千本桜が流れていました(笑)

途中で現地ガイドのIさんと合流。

Iさん(中央)

Iさんはサイババの町出身(町中にサイババの写真があります)

一瞬だけスネークヘッドを狙いましたが、全然フッキングがうまくできずノーフィッシュ

数時間後、目的地周辺に到着。昼飯にビリヤニを頂きました。



そしてついに目的地のダムに到着。


何度も通ったことのあるDさんも初めて見るほど減水している様子...大丈夫かな....

76グラムの特大ソフトバイブレーションを結んで、いざ実釣開始。


開始一投目

開始一投目、Iさんに言われた通りに堰下にルアーを投げ込むと...


展開早すぎ...

今回のメインターゲットであるワラゴ・アッツーが釣れました。もうちょっとドラマチックな展開を期待していましたが、坊主回避できたので良かったです(笑)





通称「口裂けナマズ」

このときはあまりにも呆気なく釣れてしまったので、「もう少し難易度の高いターゲットを選ぶべきだった」、「日数長すぎたかな」とか色々考えてしまいましたが....

結論から言うと、このあと5日間釣りして一匹もワラゴ・アッツーは釣れなかったです(笑)


大満足で一日目を終え、宿に戻ります。



宿はラブホみたいな謎の照明がたくさんある割に、トイレットペーパー、石鹸、ティッシュなどの最低限(日本人感覚)のアメニティが無く...さらに一泊6500円というぼったくりプライスでした😢

実釣二日目、同じダムに向かいます。







ダム中央部の放水部分に魚が集まっているということでここで粘りますが...地元の漁師が設置したネットやら延縄やらに引っ掛かりまくって大量にルアーをロストしました。



Dさんは小型のコイ科っぽい魚(名前忘れた)を釣り上げ、それをそのまま泳がせているとドでかいワラゴアッツーにひったくられてました(笑)

日中は気温40度、ダム周辺は岩からの照り返しでガイド曰く推定45度の世界。熱中症にならないように日陰に隠れながら朝飯を食べます。



昼間は暑すぎて釣りにならないので近くの休憩所で天井凝視&昼飯。




夕方、また同じダムに移動し、今度はダムの横側に降りることに。

荷物はロープで吊るして降ろします

Dさんは謎の小さい魚を釣りました。


スレ掛かり?と思いきやフロントにしっかり掛かっている(笑)

ひたすらバイブレーションでボトムをトレースしていると僕にも強烈な当たりが!

最初に釣った個体より明らかに大きい!ポンピングでごりごり寄せて来て、そろそろ決着ついたかなと思って油断した瞬間、手前の岩場に突っ込みPE4号が瞬殺されました...


このダムでは過去に80㎏オーバーのワラゴアッツーが漁師によって捕獲されているんだとか...また、ガイドのIさんは140cmオーバーも釣ったことがあるみたいです。

その後もう一度掛けますがこれはバレてしまい終了。なかなか難しいです。


悔しい気持ちのままこの日は釣り終了。

実釣3日目、別のダムに向かいます。ここは前日のダムよりかなりフラットな皿状の野池みたいな地形で、日陰が無いので大変です...

取引先と電話しながらフロッグを投げるDさんに何かがヒット!


あがってきたのはかなり良型のChanna maruliusというスネークヘッド。いかにもインドの魚っぽい色合いです。




ヒレの青い斑点が美しい

この魚種が本遠征の裏本命だったので、期待が高まります。

この時点で日は完全に昇りきっており、何となくトップは厳しいのかなと思ったのでスピナべを投げていましたが、Dさん曰くフロッグが最も効くんだとか。

捕食ではなく、縄張りから追い出すためのバイトなのでトップウォーターでアピールしたほうがいいみたいです。

その直後、Dさんが釣った同じ場所にフロッグを投げ込むとなんと僕にもヒット!しかしびっくり合わせをしてしまい残念ながらフッキングせず。Dさん曰くつがいの個体だったみたいです。

その後、気温はどんどん上がっていきますが、スネークヘッドは構わずバイトしてくるのでひたすらランガンします。

目の前で80オーバーの個体のバイトがあったり、遠投先で派手なバイトがあったり、チャンスは何度もありましたが、僕のフッキングのタイミングが早すぎるせいですべてフッキングせず。フロッグの釣りは難しい...

その後僕は熱中症気味になり休憩していると、Iさんが僕の竿でワラゴアッツーを釣ってました(笑)


この角度だとビワナマにとても似ている



そしてその直後、Dさんにもヒット!(スレ掛かり)



顔回りのオレンジがとてもおしゃれ

相当な距離ランガンしたので、40度越えの帰路で完全に熱中症になりました😢

近くに飲食店がないのでインスタント麺を作ってくれました

午後も同じダムをランガンしますがノーヒット。無理して体を動かしたため吐き気と頭痛がヤバかったです。

ダムからの帰路、Dさんが運転する車が道路の穴を避けれずタイヤがパンクしたり、色々と大変でした。

実釣(?)4日目

僕は体調があまり良くなかったのと、Dさんたちはタイヤを買い替えるために朝マズメは釣りせず。異郷の地で体調を崩すといろいろ不安になります。午後までぶっ倒れてて、起きてもDさんたちはタイヤを買いに行ったままで戻ってきません。一人で昼飯を済ませ、午後に向けて準備します。

15時ごろにようやくDさんたちが戻ってきました。祝日だったせいで近隣のタイヤ屋さんがすべて休業中で、往復4時間掛けて隣の都市まで買いに行ったのだとか...ご苦労さんです...

そんなこんなでDさんたちも疲労が溜まっており、この日は夕マズメも釣りができず。近くの観光をしました。

「インドのグランドキャニオン」、と呼ばれている景勝地

翌日はここの谷底で釣りをするみたいです。


ヒンドゥー教の寺院

風力発電所

夜は最終日となる5日目のために入念に準備。やはり釣り人同士タックルの話は盛り上がります!


インドの方も全部パックロッドで揃えててびっくり

実釣5日目

前日の景勝地の谷底までトレッキング。



上からすでにスネークヘッドの波紋が見えて大興奮です。

ポイントを譲ってもらい、ジャンピングフロッグというタイプのルアーをワンドの角のキャストすると...


念願のスネークヘッド!!
日本の雷魚はまだ釣ったことないです(笑)


トップに派手に出てくれるので脳汁爆沸きでした。

直後にDさんもキャッチ。

ここのスネークヘッドは色が少し薄い


さらに、朝の時合が終わった後にひたすらスプーンでワラゴアッツーを狙っていると、

ナマズとは思えない強烈な引き

過去一のファイトを見せる良型ワラゴアッツーがヒット!

しかし、ファイト中のフックアウトしてしまいキャッチならず....悔しすぎる!!



小休憩をはさみ、今度はカヤックで狙います。

ロッドを7ftから6ftに短縮して準備完了


残念ながらドピーカン爆風で何も釣れず...2時間ほどで撤退。

夕マズメは初日釣り上げたダムに移動。

まだ体調が万全ではなく、インド版レッドブルで謎の頭痛薬を流し込み最後まで粘ります。


Dさんはまたまた大きなルアーで小型なナマズをキャッチ。Butter Catfishという種類みたいで、非常に美味らしいです。

可愛い
暗くなるまで投げまくりましたが、今日は活性が低いのかノーヒット。悔しい😢


最後の最後に、Dさんがメータークラスのワラゴアッツーをゲット。


網やロープが大量に仕掛けてあるダム中央部から、グーンシュ用の本線ナイロン70ポンドのタックルでぶち抜いてました(笑)

宿に持ち帰り、夕飯に。





めちゃめちゃ脂乗っててびっくりしました。今まで食べた淡水魚の中でトップクラスの美味しさでした。

夜は酒を飲みながらインドの釣りの話で盛り上がりました。グーンシュ、マハシールなど、憧れの魚について色々聞くことができ、とても勉強になりました。

実釣6日目(!?)

本来は5日目で終了のはずでしたが、Dさんのご厚意で最終日の朝マズメだけ少しやってみることに。前日スネークヘッドが釣れたポイントに向かいます。


残念ながら前日釣り荒らしてしまったせいか、魚の気配はありませんでした。

記念撮影

即席箸

その後、また6時間かけてバンガロール市内に戻りました。

Monkey
Ferrari?

翌日、バンガロール空港に移動し、

機内持ち込みの荷物が余裕で制限オーバーしてましたが、係が釣り人だったおかげで話が盛り上がって許可してもらえました(笑)

別の係に機内持ち込みのリールがめっちゃ注意されました(なぜ??)

クアラルンプールで8日ぶりの非スパイス料理を食べて泣きそうになったり

無事帰国。即、二郎系ラーメン食べに行きました。

【まとめ】

初海外遠征でしたが、ひとまず狙いの魚種が釣れて、かつ大きなトラブルもなく帰って来れてよかったです。心残りなのは、ワラゴアッツーもスネークヘッドも大型個体をばらしてしまったこと。いつかまたリベンジしたいです(?)

今回お世話になったDさんがあまりにも聖人すぎて、色々と手配してくれたおかげです。近いうちに日本に来るそうなので、その際には最大限のおもてなしをしなくては...

4年の春休みはもっと長期間、難易度の高い魚種を求めて海外に行ってみようかなと考えています。今回はそれに向けての良い練習になったかなと思います。

もし他の部員で海外行きたい人いたら、ぜひ色々相談してくださいね~僕もまだまだ初心者ですが...

終わり。