2019年11月7日木曜日

2019 狙いはヒラマサ?離島秋磯釣行

こんばんにちは。2年の溝口です。今回のブログは参加者全員2年生(?)での離島磯釣行の模様をお届けいたします!遠征場所は一週間前に某一年生Mがヒラマサという幻の魚を釣った離島、メンバーは大村さん、佐藤、ゆう、溝口の4人という予定でしたが、某Mにヒラマサを釣られて悔しい思いをしたのか、一週間前の遠征で沖磯に乗れなかった鬱憤を晴らすべくか、部長の栗本が一人で一台分のレンタカー代を払ってまでの急遽の参戦!!アツい。計5人での釣行は釣友会での餌釣り、ウキフカセ釣りの復権(?)を目指すべく、磯竿タックルも携えての遠征。実は今回の釣行、結成したはいいもののほぼ活動停止状態だった釣友会フカセ班の久々の活動でもありました(フカセ班メンバー募集中です)。
一週間前の釣友会メンバーは沖磯に乗ることができないという渋い状況だったが、今回は天候も海の状況もばっちりで「釣り場にいる魚は絶滅させる」をモットーに、期待に胸を膨らませながらいざ出発!!メインターゲットはヒラマサ、他にデカ真鯛、黒鯛、メジナ、キジハタetc..。魚欲ここに極まれり。
"つき"を"そば(側)"に...
〈一日目〉
長旅を終えてたどり着いた某所の宿で早速釣り支度。TOKARA遠征から連続釣行の大村さんの釣り竿も無事に宿に送られており、一安心。さあ、爆釣するしかない。
しかし、準備の最中に宿の主人が部屋に来て非情な通告。
「沖磯には乗れないかもしれないですねえ。。。」「地磯のほうがいい感じですよ」
一週間前の釣行では地磯は渋すぎたという栗本の情報が我々の手元にはあるのだ!!確かに地磯でヒラマサは釣れているが、、、
ここで機転を利かした大村さんが真鯛や黒鯛、メジナを狙うフカセ班のためにも沖磯に乗りたいと直訴。乗れるかどうかは先行者次第ということではあるがなんとか沖磯への可能性は残して支度に戻る。
その時、僕は気づいてしまったのです。ゆうの持ってきた磯竿にハッキリと「seabass」の文字が刻み込まれていることに。
溝口「それ、磯竿じゃないで」
ゆう「ん?あっ。間違えたアアアアアアアアア」
溝口「俺、磯竿2本持ってきてるから、リールがあれば竿は貸すよ」
ごそごそ
ゆう「リールも違うやつ持ってきちゃったアアアアアア」
Result:フカセ班からゆうが離脱した。

とりあえず、宿を出ます。


絶好調ということなら信じてルアーを投げるしかない。夕まずめまで時間があるのでショアキャスティングタックルとダイビングペンシルを初めて使う佐藤とゆうの練習も兼ねて近くの漁港内で少しキャスティングの練習をしてから、いざ地磯へ。

簡潔に結果から。          撃沈!!!

栗本、佐藤、溝口の3人で一年生某Mがヒラマサを上げた磯へ行くが反応は全くなし。ライトタックルで探っても全く反応なし!大村さんとゆうは見当をつけていた磯がうねりで入れず、シーバスを狙うも、まった...(以下略)

「まあ、初日はこんなものですよ。」全員、翌日に向けて前を向きます。
経費削減のために車中泊を選択した栗本とお別れして宿でお休み。凍えそうな夜にもかかわらずシーバスを狙うという栗本の釣魂に感動(だからといって釣れるわけではない)。
某Mの夏合宿での食パン生活に感銘を受けた僕は徳を積むために(謎)食パンで経費を削減!!
T大生食パンをラーメンの残り汁に浸すの図

恒例行事のヒラマサカップ(卓球)を終え、翌朝6時発の渡船に備えて早めの就寝です。この時点でも渡船できるかどうか分からないという状況に期待と不安が入り交じる胸の高まりを抑えてZzz...

〈二日目〉
時計を見れば、朝7時近く。そして、車の中。朝マズメの時間帯になぜ我々が車の中で凍える手に息を吹きかけているのか。

簡単だ。沖磯に乗れなかったのである(非常に悲しいことです)。

そして、一番手痛かったのは一度港を出船して沖磯近辺にたどり着いてから乗れないことがわかった、ということ。朝マズメのチャンスタイムを、満足にロッドを振ることができずに失ったのです。仕方がないといえばそれまでだが、悔しい。

虚しい沈黙の中、大村さん、栗本組と佐藤、ゆう、溝口組の二手に分かれて地磯へ。
現地に到着。近くの釣り人がワラサらしき魚を上げる様子があったものの、それ以外は静まり返った蒼い海を目の前にロッドを振り続けるも、反応がない。ルアーと同じくらいのサイズのベイトが姿を現しチャンスかと思ったが、やはり反応はない。ゆうは磯の影で爆裂スパーキング!!(意味不明でしょう、それでいいんです。わかったら大変ですから)
昇っていく太陽から目をそらし、佐藤と目が合う。考えていることは同じようだった。
「もう、エサ釣りに頼ろう」

ルアーを片付けながら「エサなら釣れるという考えが安易なんだよなあ」と低くつぶやくTOKARA遠征で鍋を叩き割った先輩の顔が浮かんだが、それをかき消すように首を横に振る。釣り人には魚が必要なのです。

ということで、大村さんと栗本、ゆうは夕まずめに備えて昼前に宿に撤収。栗本は沖磯に乗るために二日目は宿に宿泊するという決断をしたが、沖磯に乗れず。流石についてなさすぎで同情の念を感ぜずにはいられない(頑張れ、部長)。タックルを忘れたゆうも帰宿。残されたのはフカセ班、佐藤と溝口の2人。下見で僕が一目惚れしたポイントに釣り場を決定。右手に絶好のサラシ、足元からかなり深く、手前の岸際がえぐれている様子を想像。絶対に魚は釣れるという確信。
撒き餌を作り終えて足元に撒いて、一足先に仕掛けを作り終えた佐藤の一投目を見守る。ウキ止めがウキに到着、仕掛けの馴染みはいい感じ。すぐさまウキが水面から消えていく。引き込まれ、水中で揺らめく赤い閃光。佐藤の磯竿が曲がる!


サイズは20センチほどだが久々の魚の反応に興奮!浮きが沈むのが爽快!!
すぐにエサを付けて佐藤の二投目、すぐにあたりが出てサンバソウ。
釣り始めてすぐに僕のウキも綺麗に沈んでいく。一投一匹の入れ食い状態。

魚のサイズもアベレージが25センチほどと楽しめるサイズで面白い。数が釣れれば、サイズアップを狙います。すると、水深深めをウキを沈めながら道糸であたりを取るスタイルに変更。変更してすぐに、33センチのメジナをゲット。道糸がパラパラと出ていくあたりの感覚を身につけるのに良質な練習です。佐藤も29センチのメジナに竿をのされながらも上げます(29センチに負けて、ヒラマサを狙うとは)。
このあとも立て続けにメジナを釣る佐藤の横で、僕は真鯛を狙って沖へ向かう潮に針を大きくした仕掛けを乗せるも不発。再びウキを沈めるスタイルで探ると道糸が走り、アワセ。今までよりは重い。

この日最大だった35センチのメジナ。惜しむらくは真鯛用に強いタックルで挑んだためすぐに魚が浮いてきてしまうこと。しかし、魚の姿を確認できただけでもありがたい。
夕まずめも粘りましたが真鯛は現れず。メジナの巣を見つけて佐藤とともに磯際を攻めていると佐藤の竿に強烈な引きが。そのまま竿をのされて根に潜られてしまいました。惜しい。その後暗くなってきたので納竿。久々の安らぎの釣りに満足の2人でした。

一方、フカセ班以外の3人は夕まずめの地磯を撃ったが不発。やはり、キビシイ。

その後、手近な漁港で夜釣り。エギングと電気ウキ、泳がせなどをしたが、豆アジ以外は釣れず。帰宿。

宿に戻り作戦会議。朝渡船の渋い状況と夕まずめの時点で海が荒れていたことを考慮して翌日の朝マズメはサーフでヒラメや真鯛を狙うことに決定。翌日の準備が先にできた大村さん、佐藤、ゆうはお風呂へ。時刻は22時30分。僕が翌日の準備をしばらくして終えると大村さんがニヤニヤしながら帰ってきた。
「お風呂22時までだったらしい。俺はなんとか入ってきた。ドンマイ」
奇声を上げる僕。入りそびれた佐藤たちとともに仕方なく洗面台で髪を洗う。なぜ、釣友会の遠征はこうも限界化するのか?水攻めの拷問にあっているかのような佐藤。僕らを撮る鏡に映った大村さんの笑顔...罪人!
翌朝に向けてさっさと就寝。

〈三日目〉
栗本部長は本日東京に帰る予定のため宿でお別れ。
朝一番に昨年度大村さんが真鯛を釣ったサーフへ行くも不発。
さらに北進して別のサーフへ。先行者が帰るところでヒラメを釣り上げた様子。これは釣れる予感しかない。こんな時に魚を釣るのは日頃の行いが良い人に違いない。
どうしてなんだ。なぜ釣るんだよ、大村さん。あなた昨晩、悪い顔してましたよ、、、
この30センチほどのヒラメに期待は膨らみ、竿を振り続ける。
ついに、僕の竿に生命感。大きくはないが、魚だ!寄せてくると波打ち際に現れたのはヒラメ。小さいが価値ある一尾と思った瞬間、竿先のテンションが抜ける。寄せる波に針の取れたヒラメが流れていく。うん、何もなかった。次の一投はいつもより飛距離が出ました(泣)。
その後も生命感はあり、佐藤は無事キャッチ。
そして佐藤が写真を撮っている時に遠くから戻ってきた大村さんがまたニヤニヤしてる。右手には座布団を持っている。何を拾ってきたんだ、と思っていると、あっ、魚だ。


ヒラメ、77センチ。自己記録更新とのこと。彼は何かを犠牲にして釣り人としてのスキルを上げたのだろう。釣神は残酷である。
このヒラメをキープして帰宿。車の中で栗本がヒラメを一尾釣ったとの連絡があり一安心。夕まずめもこの秘境感あるサーフを攻めることに決定して、しばしの昼休憩を挟んで午後は大村さんの目のつけた北部の地磯でキジハタを狙うことに。しかし、、、
Result:Kiji-hata Extinction

何もなかった昼を過ごし、夕方に某サーフへ。朝とは違いアングラーがたくさん。もう日本には釣り人の手の及んでいない秘境はないのか。朝のアツい状況とは打って変わり、静まり返った砂浜。
Result:Hirame Extinction

釣れなくても、4人の心はウキウキである。なぜならゆうの提案で本日の夕食はすでに決まっていたからである。
釣神様、許してください。言い出しっぺはゆうです。これがいわゆるチート食。



島のお店ということもあってか、どのネタも美味。倹約生活の目的はここにあった!
一口目を食べたときの大村さんの携帯バイブレーションのような謎の縦揺れの動き(こうとしか表現できません)をお伝えできないのが残念で仕方ありません。
さらなる大罪!!!

4人が力(チャリンチャリン)を合わせて、禁断の味。NODOGURO!!!!→満腹
帰り道にスーパーでまたもチャリンチャリンで豪遊。
そして、ここまで読んだ方はもうお気づきでしょう。
ゆう「ヒラマサってなんだっけ?」
溝口「ヒラマサ、、?僕は知らないですねえ。」
佐藤「幻の魚らしいですよ。」
大村「ちょっと、トイレに爆裂スパーキングしに行ってくるわ」
頭がおかしくなっていまいそうです。就寝。

〈最終日(4日目)〉
あっという間に最終日。最後のチャンスにかけて朝マズメは一年生某Mがヒラマサを上げた某地磯。沖磯なんて概念、存在いたしません。記憶にございません。
大村さんとゆうはトップとジグを投げ続けます。その横で佐藤と僕は磯竿を振る。
ヒラマサ幻の魚説を信奉する佐藤と僕はフカセ班として有終の美を飾るべく、魚を釣り上げていきますが、サイズが上がらない。31センチのメジナが最大で他は小さめ。
ルアーを諦め気味のゆうは佐藤のフカセタックルでなんとか写真に残る魚を、、、
って小さい魚しか釣れない。
結局、大物とは巡り会えず。納竿。
Result:Hiramasa &Madai Extinction


これにて今回の釣行は終了。確かに地磯でも青物の気配を感じることはあった。しかし、ルアーで一尾を上げることの難しさを痛感した釣行だった。フカセ班としてメジナに関しては一定釣果を上げたが、真鯛や黒鯛に関しては気配を感じられなかった。ウキフカセに関しては魅力的な釣り場で、まだまだ開拓の余地があります!ヒラマサをこれからも狙い続けるべきなのか、フカセ釣りに専念すべきなのか。悩みどころである。まだまだ経験値が足りない。もっと釣りに行かねば。
車の運転やバスの予約などをしてくれたゆうに感謝です。大村さんもTOKARAからの弾丸釣行お疲れ様です。栗本、頑張るしかない(笑)。今回の佐藤と僕の釣りで魅力が伝わった自信はありませんが磯竿が曲がる爽快感は格別です。一年生を含め、フカセ班メンバー募集中です。以上、離島秋磯釣行の模様をお伝えしました。
しかし、物語にはまだ続きが、、、
〈「後悔先に立たず」の巻〉
それは最終日、竿を送りに行った3人を宿で待っていた時のことだった。宿の主人と話をしていると彼はおもむろに携帯を取り出した。
「これ、朝出ていったお客さんがさっき釣ったみたいですよ」
彼の差し出した画面には満面の笑みの釣り人が写っていた。その両手はしっかりと、午前の日を反射して輝く巨体を支えていた。彼の全身の筋肉の震えが画面越しにも伝わってくる。
巨体に黄色い側線が走るその魚こそ、110cmの艶やかなヒラマサだった。
数分後、黒いジープが宿に戻ってきた。降りてきたのは2人。一方は間違いなく、あの写真の男だった。宿の主人のみならず、おかみさんたちまでもが玄関に集まっていた。時計を見る。しばらく経ったが3人は戻ってこない。
興奮冷めあらぬ釣り人によって玄関先に巨体が横たえられた瞬間、僕以外のその場の皆の顔はあからさまに明るくなり、お祭り騒ぎになった。その場の雰囲気に合わせて自らを取り繕い、笑顔になってみせようとしたが駄目だった。
「すげえ」と確かに口からは出た。それは目の前の魚を釣り上げた釣り人に対して発せられたのではない。ヒラマサに対して、であった。こんなやつがいるのか、と。こいつが釣れたかもしれない時に、自分は何をしていたのか。振り返ってみればこの魚を釣るために自分にできたことは他にあったはずだった。結局、釣り上げた者が勝者なのだった。
この一尾を取るために必死になる釣り人の気持ちが少しわかった気がする。自分に足りないもの。まずは経験だと思う。圧倒的に足りない。
悔しい。それしか残らない。この後悔をいつかきっと手に入れる成功のために、「先に立つ後悔」としての価値を持たせるために精進するしかない。
戻ってきた車に乗り込み、急いで帰路につく。あの輝かしいヒラマサと目が合わせられなかったことに、今更ながら気づく。
(了)


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