2018年4月23日月曜日

はじめてのフライフィッシング

東京は八王子、あきる野市の山間に位置する養沢毛鉤釣場へ向かった。

朝5時半頃に出発し、車を走らせること約1時間。満開の藤の花と沢の音に迎えられ、目的地に到る。



今回は、ぼく(石井)と4年生の中村さんの二人での釣行だ。運転は中村さんにしていただいた。

まずは、遊漁券とフライ、そしてリーダー(フライフィッシングのリーダーはテーパーが施されていて、根元から先へ細くなっている)を買う。中村さんに手伝っていただきながらタックルを準備するが、ティペット(リーダーの先に結ぶ糸)がないことに気付く。

すると、同じタイミングで釣り場に来ていた方が、親切にもティペットを分けてくださった。有難い。

ウェーダーを履き、準備を終え、沢へと降りて行く。

ほんのりと涼しく、水の流れる音が耳に心地よい。

先行者がいるので、川原を歩いて少し上流へ向かう。ある程度行ったところで、中村さんにフライフィッシングの基礎を教えていただいた。

しかし、フライフィッシングの醍醐味とも言えるそのキャストは、力加減とタイミングがなかなか難しい。

練習しつつ、魚が潜んでいそうなポイントをランガンしていく。

どこのポイントも先行者が試したようで、魚がスレているのかなかなか反応がない。放流日から2日目というのもあるのだろう。

しばらく練り歩き、キャストしていると、少し先を行っていた中村さんの歓声が聞こえてくる。

釣れたのは、ヤマメだ。

綺麗な色合いと紋様。

そこは、両側が小高く、ちょっとした谷間のような場所だった。よくみると、深い水のたまり場に何十もの魚がいる。

ぼくもやってみるが、ドライフライ(浮かせてTop Waterで釣るフライ)ではなかなかあたりが出ない。

次にニンフ(ゆっくり沈むフライ、浮き釣りのように使う)を使ってみる。

すると、すぐにアタリがある。が、アワセが遅れて掛けられない。

そしてまたすぐに食いがある。しかし、アワセをしっかりかけることを意識しすぎたのか、大アワセをしてしまい、口切れ。離島遠征で大きな魚ばかり狙っていたために、強いアワセがくせになってしまっていたのかもしれない。

その後はニンフが見切られてしまったようで、反応がなくなってしまった。

ポイントを変え、少し上流へ向かう。ぼくが慣れないフライタックルの扱いに手間取っている間に、手早く中村さんは二匹目のヤマメを追加する。



ぼくはその後もキャストがうまくいかず、結局ニンフをロストしてしまった。

引き続き上流に向けてランガンしていく。上流の方は、人が多く、川が浅いので、なかなか釣れそうなポイントが見つからない。

ようやく見つけたポイントで、中村さんは早速ニジマスとアブラハヤを一匹ずつ釣り上げる。魚がスレていると睨んだ中村さんは、見切られにくい小さなフライを使っていたようだ。

ぼくも中村さんに倣って、小さめのフライを中村さんから借り、使ってみる。

ピチョン、と着水したフライは流れに沿って漂っていく。ヤマメが気付き、水面のフライめがけて泳いで来る。しかし、食いつくか、という瞬間にヤマメは踵を返して去っていった。

フライは見切られてしまっていた。きっとうまく自然な雰囲気で流せていなかったのだろう。百戦錬磨(放流2日目)の魚たちは、見切りのプロフェッショナルである。なかなか素人には釣らせてくれない。

その後は下流に向けて再びランガンしていく。

途中、小さな流れで中村さんがヤマメをかける。上流に向かっていたときには反応しなかったポイントだ。

小さい魚と人を一緒に写すのは結構難しい


残り時間はそう長くない。最初にヤマメが釣れたポイントへ戻って粘ることにする。

少し焦りつつ、何度もフライをキャストするが、なかなかうまくいかない。

見かねた中村さんがお手本を見せてくれるという。

釣れる。

中村さん、ヤマメを追加。(ちなみに、撮影をしようとしたらそのヤマメは逃げてしまった)

驚きと悔しさを持ちながら、また何度もトライする。遠くに良さそうなポイントがあるが、なかなか届かない。そして、魚はフライを見にくることはあっても見切ってしまう。

またもや見かねた中村さんがお手本を見せてくれるという。

釣れてしまう。


中村さんの投げたフライには魚が迷うことなく食らいついていた。フライの流し方一つでもこんなに差が出てしまうということに、フライフィッシングの奥深さを感じる。

そういえば、最初にティペットをくれた方は、フライフィッシングは泥沼だよ、と言っていたのを思い出した。改めてその言葉の意味を感じられた気がする。フライ選択、キャスト、流し、アワセ、そのどれにも繊細さが要求される。

結局、ぼくは泣きの一匹を釣ることもできずに、Absolutely No Fish で終わってしまった。今回は魚を得ることはできなかったが、フライフィッシングについて色々学ぶことができた有意義な釣行だったと思う。

小さな虫が飛び交い、瀬せらぐ渓流のほとりにて釣りができただけで楽しかった。


また、最後に釣れたヤマメだけキープし、ぼくが家で美味しくいただいた。

オリーブオイルで揚げ焼き

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あとがき

(少なくとも最近の)釣友会ではフライフィッシングをほとんどやっていないような気がするのですが、これを機にぼくはトライしてみようと思います。

日本ではマイナーな釣りであるフライフィッシングですが、ぜひやってみませんか?

今回はフライフィッシング歴10年以上の中村さんに運転から道具セッティングまでとてもお世話になりました。ありがとうございました。






こんな場所で釣りをしてました







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