【導入】
昨年9月...
ビワナマ狙いの河原で出会った奈良県のビッグベイトアングラーY君と意気投合し、アカメを狙いに高知県へ。
そのときは潮周り、海水温などの条件があまり良くなく、Y君にワンバイトのみ。(自分は車中4泊の高知遠征でまさかのPNBでした...)
魚からの反応は得られなかったものの、それまでは未知の世界であったビッグベイト・ジャイアントベイトの世界を知ることができて、非常に貴重な経験でした。
昨年の秋~冬はシーバス狙いでひたすらビッグベイトやジャイアントベイトを投げ倒たり作ったりしていたので、今回の遠征では自分の成長を測る良い機会になりました。果たして釣れるのか?
【1日目】
新宿から高知までの夜行バスは10時間半。隣の席のおっさんがオワリの匂いでしてて辛かったです。ほとんど睡眠をとれないまま高知県に到着。
パックロッド便利ですよ
ちょうど入れ替わりのタイミングで、僕より前に高知に来ていた同世代のアングラーさんと駅でばったり出会い、色々と教えてもらいました。その方はワンナイト高知で泳がせ釣りでアカメ120cmオーバーを釣られてました...すごすぎる
レンタカーを借り、友人のY君をピックアップして釣行開始。
初日はうずうずして日中ド干潮にもランガンしましたが、お互いすぐに熱中症の症状が出始めて断念。夕マズメまでレンタカーで仮眠をとることに。
夕マズメは実績ポイントに入りましたが、あまり状況がよくなく無反応。ベイトも全然入っていませんでいた。
いったん移動の疲れをいやすために、近くの銭湯に移動。気づいたら爆睡してました。
深夜1時ごろ、ベイトを探すため、ランガン開始。
夏のアカメ釣りは意図的な昼夜逆転が正解だと思います。
昨年の遠征で仲良くなった、地元のシーバスアングラーIさんが教えてくれたマイナーポイントに行くと、大当たりでした。数千匹のボラっ子がわちゃわちゃしています(笑)
一晩ここで粘ることに決定し、お互い場所を選んで無限キャスト開始。
自分はメガドッグ220を選択し、ベイトを散らしながら左右にドッグウォークさせていると朝3時ぐらいにしょぼめなバイトがありましたが乗らず。(シーバスっぽい)
友人は橋脚際をワームで攻めていると、ワンバイトあったみたいです。
空がほんのり明るくなった瞬間、それまで無限に沸いていたベイトが急に消えてしまいました。不思議ですね~
ポイントを一か所に絞って長時間粘ると、色々と面白いパターンが見えてきます。
【2日目】
一晩投げ倒してぶっ倒れそうなので、イオンモールに移動して寝ることに(笑)
すでに疲労が溜まりまくりで、気づいたら5時間ぐらい寝てました。
夕マズメのタイミングで昨日ベイトが沸いていた場所に戻ることに。近くにお住まいのシーバスアングラーIさんと合流します。Iさんは今遠征中に何度も我々にポカリや塩飴を差し入れてくれました。本当にありがたかったです。高知の方々は本当に優しいですね( ;∀;)
Iさんとだべりながら、ひたすらビッグベイトを投げます。
Y君の自作ビッグベイトを借りて左右に飛ばしていると、ちょうど下げの流れが強くなったタイミングでピックアップ寸前にど派手なバイトが!70cmぐらいの銀ピカアカメでした。
しかし、残念ながら乗らず。Iさんが選んでくれた場所で反応が得られたので、Iさんもめっちゃ喜んでました。Iさんはあのバイトシーンをきっかけに、家に帰って即カルコンをアマゾンのカートに入れたらしいです(笑)ぜひアカメを開拓してみてほしいです。
その後、あまり反応がなくなったのでトレブルフックに板錘を巻き付けて即席引っかけ針を制作。無限に沸いているボラっ子を引っかけ、泳がせ釣りに挑戦しました。
開始数投で、さっそY君が魚をキャッチ。50cmぐらいのヒラスズキでした。
その後すぐにスれてしまい、ベイトも散ってしまったため撤収。朝マズメに備えて仮眠しました。
【3日目】
朝マズメ。推定Xデイ。
あらゆる条件を考えたうえで、釣れるなら今日の朝マズメでしょ、と前々から二人で話していたタイミングだったので、テンション高めで2時間前ぐらいからポイントに入ります。
そのポイントはとある水中のストラクチャーを狙うのですが、それの上流側を僕が、下流側をY君が打つことに。
開始数投目。
いつも通りスライドスイマー250を左右に飛ばしながらストラクチャー際を通し、そのまま手前まで戻ってきたのでピックアップしようとした瞬間...
思考停止レベルのドでかい魚体が、猛スピードで足先50cmぐらいのところまでルアーを追ってきました...
推定120cmオーバー、真っ黒な居付き個体のアカメ。ルアーを食う寸前で見切られてUターンして帰っていきました。
見切られた瞬間、アカメと目があったような気がします...
「騙せるとでも思ったかよバーカ」、と言われているかのような、そんな顔つきのアカメだった気がします。相手も相当賢いんだろうな。畏れ多い。
そのまた数投後、今度はストラクチャー際でスライドスイマーを上から抑え込むような、ど派手な反転バイトが!ロッドが一瞬曲がりましたが、なぜかフッキングに至らず。あとでルアーを見たら歯型が残っていました。おそらくちょうどメーターぐらいの個体でした。
悔シーバス。悲シイラ。
またその直後、今度はY君にチェイスが。DRTのKlash9を遠投して早巻きしてたら、金色系の回遊個体が追ってきたとか。どんだけアカメいるんだよ(笑)
その後、特に反応がないままどんどん潮位も下がっていき、これはもうダメかなーと思っていると...
Y君の竿が突然ぶち曲がります。
掛かったアカメはとてつもないトルクでフルロックのドラグを出していきますが、Y君がストラクチャーに擦られないようにロッドを立てて指ドラグで追加でプレッシャーをかけると、体感2分ほどで魚があがってきました。(回遊魚よりは弱そう)
なんでこんなにかっこいいんだ...
赤い目、銀色の鱗、スプーンヘッド、おでこのチューリングパターン、、、この魚一生推せます。
というわけで、XdayはY君の大勝利。一方で僕は絶望。今回もダメなのかな...
近くの温泉に行き、サウナ&昼飯で気を休めようとしますが、何をしてもダメ。
すでに魚を釣り上げ、満足気に爆睡しているY君をたたき起こし、釣り座を確実にとるために2時間前からポイント入り。
Y君とルアーについて色々語りながら時間を消費しました。
夕マズメ、予想通りの強い流れが発生。すべての条件がそろった。
開始1投げ目。朝にヒットをもたらしてくれたスライドスイマー250に魂を込めて投げると...
キャスト時に生じたラインスラックが、goproの首に掛けるパーツに巻き付きました(笑)
これを解こうともたもたしていると、エクストラシンキング使用のスライドスイマー250がどんどん沈んでいきます。解き終わり回収しようとしたときには、牡蠣殻だらけのボトムに完全にスタック。8800円(スライドスイマー250の価格)、さようなら!!
(ルアーを水中に残して申し訳ございません)
その後、気を取り直して予備の250に付け替え、これは何かあるだろ!と期待しながら、何度も何度も通しますが反応ありませんでした。こうやって焦ってるときって、やはり釣れないですね。またアカメに馬鹿にされてそう。
その日の晩は、Y君の提案で泳がせ釣りをすることに。Y君も僕も、この潮周りでもうルアーで釣ることは無理だと内心思ってました。
しかし、これまた不思議。前日まで大量に居たベイトが完全に消えている...昼に降った雨の影響か、それか潮周り的にピチャピチャパーティが終了したのか....
泳がせ用の餌が全く手に入らず、24時ごろに切りあげて車中で寝ることに....
【4日目】
朝3時...アラームの音に起きます。
アカメをすでに釣り上げたY君。もうアドレナリンが作用してないみたいで、起きあがれず車で待機するみたい。時合の15分前には起きてきて、僕のサポートをすることを約束し、一人で釣り場へ向かいます...
まだ時合の3時間前ですが、ポイントにつくと先行者がすでに2名。我々が狙っていたストラクチャーではなかったですが、危ない危ない...高知県にまで来て、ハイシーズンの東京湾のシーバス釣りみたいな人との闘いが繰り広げられてました(笑)
釣り座を確保し、入念に準備。FGを組みなおし、フックも前日まで使用していた太軸フックからあえて細軸に変更。フッキング率向上のための工夫です。
ストラクチャー付近を荒らさないように、少し離れた場所でひたすらルアーのアクションをチェックし、イメトレしました。
空がほんのり明るくなってきて時合が近づいてきたので、Y君を電話で呼び起こしますが、予想通り起きてこず...おいおい一人でランディングかよ...
そして一人のまま、時合が到来。朝日とともに、山の方から涼しい風が吹いてきます。高知の夜は死ぬほど蒸し暑いですが、朝マズメの一瞬だけは非常に心地よいです。魚も同じ気持ちなのかな?
こういうときって、意外と一人の方が集中できたりしますね。Y君に揶揄される心配もなく、冷静にキャストしていきます。
一投目...
あえてストラクチャーを外し、流れのなかでのアクションをチェック。問題なし。でもまだ流れが弱いかな...
数分待ち、2投目...
さっきとは比べ物にならない激流に変化し、雰囲気はばっちり。むしろ激流過ぎてルアーの操作が思い通りにいかない。反応なし...
ドリフトした先でストラクチャーの際を通せそうな上流側に移動し、3投目。
ルアーが弧を描きながらストラクチャー際まで流されたとき、ジャークで左右に飛ばしながらかすめると....
ガチーン!!
「金属的」なバイト。100%アカメ。
フッキングとかする暇もなくフルロックのドラグが出されます...今度はしっかり掛かったみたいだ。Y君のファイトを思い出し、とにかくロッドを立て、指ドラグで止めにかかります。
PE8号、リーダー180ポンド、自分のFGノットを信じてアカメと綱引きをしていると、やはり2分ほどで諦めてあがってきました。Y君の釣った個体よりは少し小さいが、まぁまぁなサイズのアカメでした。
しかし、まだ潮位は高く、ソロランディングはかなり難しそう。Y君ここで来てくれたら感動的な展開だぞー(もちろん起きてきませんが)
ラッキーなことに、フックは閂にキレイに掛っていたので、バレる心配はなさそう。魚を浮かせてから3分ぐらいわちゃわちゃし、ようやくフィッシュグリップでつかめました。
1年越し、念願のアカメ。(通行人が撮影)
なのに、、、夢が、今、目の前にいる。
一人でランディング、撮影とかやっていたので不思議と冷静になっていた記憶があります。いつもなら喜んで大声で叫びますが、今回は通行人の方に指示を出したり片手にアカメ、片手にスマホで色々操作したりしてたので、感情の爆発みたいなのは無かったです。
一通り通行人に写真を撮ってもらい、魚を蘇生しながらY君を電話で呼び出しますが...出ない(笑)
親友と一緒にこの瞬間を味わいたかったなーとか考えつつ、蘇生と写真撮影を続けます。
10分ほど蘇生し、魚がだいぶ元気になってきたので、逃がす前に最後にもう一度だけY君に電話しました。すると今回は電話に出てくれました。
Y君「なんすか~(眠そうな声で)」
禾「...アカメ釣れたよ(笑)」
Y君「.......................................
まじですか!!!すいませんすぐ行きます!」
幸い車から1分ぐらいのポイントなので、すぐに駆け付けてくれました。顔はかなり申し訳なさそうでした(笑)
最後にY君にもう少しだけ写真を撮ってもらい、彼の手を借りて計測をしました。
最後の最後にY君が起きてくれてよかった。僕のためにも、彼のためにも(笑)
まだ残り3日ありますが、すでに二人ともアカメを釣ってしまったので一旦観光に切り替えることに。せっかく高知県まで来たので、色々見にいきました。
着いた頃には真っ暗で、何か所か入ってみますが広大すぎてわけわからず撤退(笑)
【5、6日目】
翌朝、朝マズメ。
四万十は結局むずそうだったので夕方には高知駅周辺に戻り、最後ぐらいはちゃんとアカメを狙うことに。でももうアドレナリンないので、お互い爆睡してマズメ逃したり(笑)
最終日は、ゆっくり片付けしたりして、
【終わりに】
今回は状況が非常によく、二人で行って二人とも釣れる、という文句なしの結果となりました。わーい
ただ、今回、仮にY君なしで一人で高知に行っていても、僕一人では魚はとれなかったと思います。
結局アカメを釣ったのは、彼が教えてくれたルアーで、彼が教えてくれた動かし方で、彼が教えてくれたパターンだったので。(なのでちょっと不完全燃焼感はあります...)
釣友会というサークルは、釣りがうまい先輩後輩がたくさんいて、サークルとしてかなり色々な釣りを網羅しているとは思います。ただ、「釣り」自体ジャンルが非常に多く、釣友会でも取りこぼしている面白い釣りがまだまだたくさんあると思います。
そういった釣りに出会うためには、やはりサークル外で、例えば遠征先で出会った上手い釣り人と仲良くなることが一番の方法だと思います。Y君は、本来は琵琶湖のビッグベイターです。なかなか釣友会にはいないタイプの釣り人ですね。
サークル内での釣りももちろん大事にしつつ、もう少し視野を広げてみると、今まで夢でしかなかった幻の魚が、意外と現実のものとなるかもしれませんよ。
(調子乗った発言してすいません)
次はイトウ。ではまた。
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